平成12年度のプラネタリウム


1.平成12年度の活動

  平成12年度の科学部では、顧問の先生の意向もあって「プラネタリウムの製作」、「天体観測機器の製作」と「カブト虫の飼育」をテーマに取り組みました。天体観測機器の製作では、星野写真を撮影することができるレンズ付きフィルムの改造。星空の日周運動を手動で追尾することができる簡易型赤道儀の製作を行い、製作した機器を使って学校の屋上で星空撮影を行いました。また、カブト虫の飼育では、カブト虫の幼虫を山で捕ってきて部室で育てて大きくし、文化祭で小学生以下の子どもたちにプレゼントしました。

ドームの設計図

2.プラネタリウムの製作

(1)投映球の製作
 ピンホール式の投映球には、手軽に入手できる直径21cmの調理用ステンレスボウルを使うことにしました。このボウルの表面に緯線と経線を描き、星図を見ながら星の明るさに応じて緯線と経線を頼りに点を描き、ドリルで穴をあけていきます。しかし、ボウルの材質がステンレスであるため硬くて穴があけにくく、次回作るときはアルミボウルにすることを決めました。
 穴があけ終わったら光の反射を押さえるため内側を艶消し黒色のスプレーで塗装します。
 光源には懐中電灯に使われる豆電球を使用し、投映球の中を通した中空軸で支え、その電源には乾電池を使いました。
 また、完成したプラネタリウムを使って文化祭で上映してみると投映された星座の表裏が反対であることが分かりました。これは、星図を見ながらボウルの外側から星の位置を決めたためです。(このことは、文化祭で上映をした後、用務員のおじさんに指摘されて気付きました。次回作るときは間違えないように注意します。)

(2)駆動部の製作
 投映球をゆっくりと回転させて日周運動を表現するために、工作用のモーターとギアボックスを使い、ギアボックスの出力をプーリーを使って模型用の歯付きベルトで投映球に伝達するようにしました。
 しかし、投映球の取り付けが軸に差し込むだけの簡易な構造としたため工作精度が低く、確実な動力伝達ができませんでした。

(3)ドームの製作
 投映機で星空を投影するスクリーンには、直径2mのドームを作ることにしました。竹ひごを編んで紙を貼った張りぼて式など考えてみたのですが、最も手軽に作ることのできるボール紙とベニヤ板をつなぎ合わせる構造としました。
 スクリーンとなるドームの上部は、内側を白色の水性ペンキで塗装したボール紙を12枚作り、折り曲げながらガムテープで張り合わせていきます。また下部は、内側を黒色の水性ペンキで塗装したベニヤ板を12枚作り、これもガムテープで張り合わせていきます。なお、ベニヤ板12枚のうち1枚はドーム出入り口の扉とするため離してあります。完成したドームの上部と下部をやはりガムテープでつないで完成です。

.文化祭(一般公開)でプラネタリウム上映

 平成12年11月11日(土)の文化祭(一般公開)で、プラネタリウムを上映し、近所のおじさんおばさんや子供たちに見てもらうことができました。また、カブトムシの幼虫は子供たちに喜んでもらうことができました。


科学部トップページへ戻る